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ようやくNC加工機でXYZθの4軸の制御が実現
これで加工自体はできるようになったが、植木鉢に加工するにはまだ準備が必要だ
旋盤加工のように整った円柱状など表面形状が歪んでいなければこのまま加工できるのだが、植木鉢やツボなどは数ミリ、あるいは1センチ近い歪みがあったり、側面もきれいな円錐状とは限らず、ツボなんかだと自由曲面に近い形状である。
この歪んだ表面にレリーフ加工をするのだから、そのまま加工するわけにはいかない。
まずはどのような形状であるのかを測定するためのスキャニング作業が必要となる。
幸い、これは、XYZ軸用としてレーザースキャニング機能を実装してあるので、ちょいちょいと調整して、XθZ軸用に改良して実行。
うまい具合にいい感じに植木鉢などの回転体の表面形状をデータとして取り込めるようになった。
つぎは、この植木鉢形状データに彫り込みたいレリーフデータをマージさせればよい。
ネットから適当な形状を拾って、加工用データに変換してみる。
よし準備は整った。
さて次回はいよいよ実際の植木鉢への加工。
θ軸の追加
■電気制御的な考察
使用しているNC加工機はXYZの直交軸の3軸加工機。
回転させる軸として4軸目のθ軸(シータ軸)として設計してみる。
同時4軸の駆動の必要はなさそうなので、奥行方向のY軸制御の信号を抜き出して、Y軸信号とθ軸信号をうまくやりくりすることにしよう。
回転軸用に用意した機器のモータは、精密に回転制御したいので、クローズドループのモータにする。
サーボにしようか迷ったが、クローズドループのステッピングモータを採用。
ただ、このモータ用のモータ制御信号は、DIR/STEPの2信号で制御する形式。
つまり、右回りか左回りかを指定する信号と、1ステップ分だけ回転しなさいという2つの信号で制御するのだ。
しかし、現状のNC加工機はCW/CCW信号で制御する形式。
これは、時計回りに1ステップ回転しなさいという信号と、逆に反時計回りに1ステップ回転しなさいという2つの信号で制御している。
大掛かりな改造をしたくなかったので、Y軸用のCW/CCW信号を、そのままY軸制御用に使用する分と、θ軸制御用にDIR/STEP信号として使用する分に分岐させるパルス分配変換回路を作ることにする。
これらのパルス信号は数十kHz程度なので、色々方法はありそうだが、一番手間がかからないArduinoでチャチャッと書いてみる。
従来のコントローラから、Y軸のモータドライバへの配線の途中に、このパルス分配変換回路をはさみ、θ軸用の制御信号をθ軸用のモータドライバへ接続。 手動モードで、Y軸とθ軸を選べるようにして、うまーく切り替わってくれることを確認した。 ファンクションジェネレータで 回転状態を確認しお手伝いしている グルグル回して遊んでいる娘
これでどうにかややこしそうな部分は解決。
次は加工の準備編。
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